地域貢献、企業と連携

11月 6, 2019 SDGs, 産学連携

日本経済新聞社調査、信州大1位 自治体との協定も活発/SDGs教育浸透図る

島根大と松江東高の高大連携授業は全学部横断の履修科目となっている(7月、島根大)

島根大と松江東高の高大連携授業は全学部横断の履修科目となっている(7月、島根大)

日本経済新聞社は全国755の国公私立大学を対象に、大学が地域社会にどのような貢献をしているかを探る調査を実施した。自治体や企業との連携など38項目の質問への回答を点数化した。総合ランキング1位は信州大学で、国立の総合大学が上位を占めた。大学の地域貢献は企業や自治体との連携、国際化対応が重要となっている。

調査は地域貢献の推進体制をみる「組織・制度」、学生の地元就職や住民向け講座などの「学生・住民」、企業・自治体との連携を調べる「企業・行政」、地域の国際化支援などの「グローカル」という従来の4分野に加え、「働く場としての大学」についての質問を新たに設けた。

 

総合ランキング1位は信州大学で、2015年の前々回調査からトップに返り咲いた。徳島大学(3位)、島根大学(4位)など地方の国立大学の健闘が目立った。

「企業・行政」「グローカル」の分野で点差が開いた。トップ3の信州大、大阪大学徳島大学は「企業・行政」分野でほぼ満点。阪大は「グローカル」分野でも1位だった。

地元企業や自治体との協力関係は地域貢献に対する大学の姿勢をみる重要な指標となる。「企業・行政」分野のうち、大学本部のある都道府県内からの受託研究は筑波大学が488件と最多で、早稲田大学鹿児島大学信州大学の順だった。

自治体や経済団体などと2018年度、新規に協定を結んだ大学は285校だった。早大は最多の196件の協定を締結。佐賀県唐津市と2月、環境保全・まちづくりなどに関する協定を結んでいる。

グローカル」分野ではSDGs(持続可能な開発目標)に関連した質問を加えた。SDGsを冠した講座が「ある」と回答したのは33大学で全体の6%。冠していない講座でSDGsを教え、浸透を図る大学が多い。

高校との連携は大学の重要な役割となっており、島根大学は高校と地域振興策をテーマにディスカッションなどを実施。小中高などでのグローバル人材育成に向けた教育支援は4割以上の大学が「ある」と回答した。

総合ランキング上位20の大学は「組織・制度」「学生・住民」の分野でも高得点だった。新しい設問分野「働く場としての大学」は点数のばらつきが出たが、地方大学を中心に高得点だった。

ワークライフバランスを念頭においた働き方は、今後さらに重要になるため、支援策の拡充が一層求められる。大学の姿勢を示す指標のひとつとなっていくだろう。

(坂田保治氏)

投稿者: 瑚心すくい

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