考えるより動いてみる(4) マネックス証券社長 清明祐子さん

  仕事も趣味も立ち止まることがない。毎週末の予定は登山、マラソン、ゴルフなどで埋まっている。

 

今年5月には軽井沢でハーフマラソンを走ったその足で、東京の弊社主催のセミナーに向かいました。社員に「臭かったらごめんね」と言いながら、来場客に対応していました。「そんなこと誰も言えませんよ」とたしなめられました。

趣味が広がったのは投資銀行マネックス・ハンブレクト時代です。M&A(合併・買収)のアドバイザリーをとれなかったらどうしようと気がせくのですが、夕方以降に顧客企業に営業するわけにいきません。

悩んでいても解決しないと思い、運動を始めたり、ワイン教室に通ってワインエキスパートの資格を取ったりしました。違う分野の友達が増えて、世界が広がりました。日本百名山の制覇も目指しています。

考えても仕方がないから動いてみる――。仕事もプライベートも同じです。常に生き生きとしていたい。それができなければ、マネックス証券の社長もすっぱりやめるでしょうね。

4月にはツイッターを始めました。プライベートだけでなく、社員の活動を積極的に発信しています。たとえば青森県八戸市にはコールセンターなどの事業所があって、地元の八戸三社大祭では従業員が山車をひきます。みんなの顔が見える会社にしたいです。

  これまで会社の顔は、創業者の松本大さんだった。バトンを引き継ぎ、自分なりの経営を模索する。

 

「松本のマネックスから、わたしたちのマネックスへ」を掲げています。会長となった松本は「いいじゃん」という反応でした。20年経営してきて、言いたいことはいっぱいあるはずですが、社長である私の考えを尊重し、「やりたいようにやったらいい」と任せてくれています。

社長を打診する時にも、こうしてほしいというものはありませんでした。何かあったら報告にも相談にも来るし、考え方も分かっている。私のことをそうみているから、指名してくれたのだと思っています。

投資ファンドのMKSパートナーズに在籍していたとき、今でもトラウマになっている出来事がありました。

仕事の進め方を巡りよくぶつかっていた先輩から、「あなたは優秀だけれどチームは持てない。人を動かせなければ、世の中はよくならない」と言われました。自分に知見があって、成長すればそれでいいんでしょうという世界から、次のステージに突き動かされた瞬間でした。

自分の力には限界があり、どれだけ頑張ってもすべてのことはできません。皆の思いを分かったうえで、どこに落としていくか。私にとって、チーム運営は今も大きなテーマです。

気をつけているのは、自ら一緒にやることです。分からないまま指示していては、指示された方も困ります。肩書や立場に関係なく、分からないものは分からないと謙虚に言い合いながら、「わたしたちのマネックス」を築いていきたいです。

(証券部次長 松崎雄典氏)

投稿者: 瑚心すくい

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